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~ Witch's Astrology Room ~
・中央の本棚

中央には本棚があった。
この本棚にはいくつもの魔法陣が描き記されている。
所謂「禁書棚」というやつだろう。
ふとその本棚を眺めていると、
その中に比較的新しい手帳のようなものが差し込まれていた。
その手帳が気になり、手に取る。
中を覗くと次のような事が書かれていた。
『先日、子供を拾った』
森で彷徨っていたのか、それとも家族に捨てられたのか。
どっちにしろ、瀕死の状態なのには間違いなかった。
私は子供の手を握る。
小さな手だ。私が犠牲にしてきた人々と比べたら遥かにか弱い。
丁度欲しかった人材だ。私の星座にこの子供を足してやろう。
私はその子供に「ポルックス」という名前を授けた。
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